普通のプラモ作成がはかどらない、って話を書きましたが。
広げっぱなしにできるデスク確保であったり、削りカスは出るし、塗装の場所や溶剤臭の問題もあって、解決はハードル高し。
これは、ペーパークラフトも似たようなもんで、大掛かりなものは作りかけでしばらく広げて置ける作業場所が欲しかったり、切りくず問題も似たような感じ。
紙切りし始めから出来上がりまでの時間は、何日もかかるプラモと比べれば格段に短いけどね。
これらの課題を解決できるのが「デジタルプラモデル」。
「デジタル模型」と称するケースもあるようで。
パソコンの画面の上でなら、切りくずも臭いも広げっぱなしも全部解決。
デジタル模型として語られるものには、いくつか方向性がある様子。
【素組み系】
出来上がっている3Dパーツを画面上で組み立てて、着色を自由にやったり、ポーズを変えて眺め回せる系のもの。パーツに改造の手を入れないあたりが、ガンプラ素組みに近いかな。
ガンプラ系は、以前書籍で2種ほど出ていた模様。2003年とはずいぶん古い。
見た覚えがないので、流行らなかったんだろう。今ならVRとくっつけて、また売れそうな気がしないでもない。
パーツをランナーから切り離して、パチパチ組み立てる模様。
どちらも3Dモデリングソフトの「Shade」やら「LightWave3D」なんかが必要らしい。このソフト類が割と難しかったりするのも流行ってこない一因かも。
逆に、3Dモデリングソフト不要で、全部仮想空間で完結するのが、MADFINGER Gamesの「Monzo VR」。
こちらは2016年からサービス中。
スマホやらでも可能なようだけど、oculusとかVR機材あれば、没入可能。
色を変えたり、デカールはったりもできるらしい。
当時のネット記事に
『模型作りを楽しむには、当然作業スペースが必要です。また工具や塗料、
可能ならば作業台なども欲しいところ。しかし『Monzo VR』ならば、その
全てが仮想空間の中に用意されています。』と紹介されている。
まさにソコだよね。
作って眺めたい人には、VRいいかも。
【フルスクラッチ系】
3Dモデルを全部自分で自作するもの。
これは、切ったり貼ったり、好きなだけ3Dデータをいじりながら、理想の形を作ってくというあたりが、プラモのフルスクラッチに通じるかと。
「デジタルプラモ」で検索すると出てくるこちらとか。
中でもhanaさんという方のラインナップが凄いですねー。
また、デジタルで出来上がったものをその後どうするか、でもいくつか流派があるようで。
・デジタルジオラマ
ポーズをつけたデジタルガンプラを、更に背景と組み合わせてエフェクトを追加して、ジオラマ写真に仕上げるというもの。中には動画にしちゃう方も。
デジタルジオラマには、実物ガンプラの写真をデジタル背景と合成するものやら、背景もリアル写真でエフェクト追加で仕上げるもの、なんかもあるので、すべてがPC上で完結するバーチャルモデラーとも限らない。
・3Dプリンタ
旧来プラモのフルスクラッチは、プラバン箱組みやポリパテ塊から目的の形を作っていくしかなかった訳ですが。今は3Dプリンタが個人でも手の届く機材となって、パソコン上で形をこねこねしてプ3Dプリンタで具現化する、というパターンも増えているよう。
模型雑誌の製作記事でも、パーツを3Dプリンタで作っている例がちらほら。
・ペーパークラフト
モデルを単なる3D化するのではなく「展開図」に落とし込んで、ペーパークラフトの型紙を作ってしまう系。
当家は、まさにこれで。
この展開図を作るにあたっても、3Dモデルから自動で展開図を作る系の人(きっちり3Dモデルを作る人)と、当家のようにかなり早い段階で開き状態の2Dに落とし込む人と、流儀が分かれている様子。
前者は「TENKAI」というモデルを自動で展開図に加工するソフト(のちの「ペパクラデザイナー」)が出来たおかげで一気に勢力拡大したと記憶しております。
デジタルモデルを作った後に、今度はリアルの紙で再度組み立て作業をするという二度手間が二度おいしい、かどうかはわからないw
当家のペーパークラフトはどこかで紹介したようにPowerPointで作るっていう、モデラーらしからぬ作法で作っております。
なので、三面図は書くけれど3Dモデルは作ってません。これを「デジタルモデル」と呼んでは3Dモデラーから石投げられそう。
当初は「ペーパークラフト」を作ることが目的だったはずなんですが、いつのまにかパワポでコネコネしている時間が楽しくなっている感じもあり。パソコンなのでちょっとの合間時間でも手を付けられるのは魅力ですわ。
てな感じで、今日もパワポ修正で時間をつぶす訳ですな。